京都市交響楽団 こどものためのコンサート フィナーレ

 京都が大好きな理由のひとつに「文化・芸術に対する深い理解がある街」をあげる。
 公共のオーケストラがある。これはものすごーぉく贅沢なことである。
 そして、この贅沢なオーケストラを未来を担う子どもたちのために披露している。
 うちの娘は幼稚園から、本物のオーケストラの演奏会である「こどものためのコンサート」に通っている。
 こどもには垣根の高かったプロのクラッシックコンサート。静かに座っていること、音を立てないこと、どこで拍手をしたら良いのか、などなど…。
 実は大人にだって高い高い垣根があったのだ。
 でも、この垣根を越えると、素晴らしい音楽の世界が広がっている。
 私は演奏前のチューニングの一瞬がたまらなく好きだ。この後に始まる演奏をどきどきワクワクで待つ。
 指揮者のタクトが振られた瞬間、違う世界へと引き込まれる。
 京都には、京都コンサートホールというちょうどいいハコがある。ここにはもう何回通っただろう。
 家族で、一人で、友だちと一緒に…。
 音楽や芸術を気軽に楽しめる環境、そして楽しめる人たちがいる街、京都。いいなぁ。

 そして、この「こどものためのコンサート」、一番楽しんだのは大人だと思う。
 最初に指揮者がお話してくださるコンサートなんて、今までなかったですよ。演奏する曲や作曲家の説明や楽器の知識など。しかも、大友さんのお話は「音楽」のように美しく、品があって、声を聞くだけで耳が喜んでいた。
 何より素晴らしいのは、「言葉遣い」。相手を思いやる優しい言葉。「人」そして「音楽」に対する深い尊敬の念があるからこそ、響くんだろうなぁ。うるー。
 
 桂冠指揮者になられたので、今までのように京都に来られることはないのが本当に残念。
 でも、大友さんの作られた「小さなこどもから音楽を楽しむ」習慣は、これからの人生にとって大きな財産である。
 
 そして、4月以降も「京都市交響楽団 オーケストラ・ディスカバリー」としてリニューアル登場。
 もちろん、続けて娘がこのシリーズを卒業しなければならないときまで、通おうと思う。
 

大友さん、ほんとうにありがとうございました!!幼稚園からこのシリーズに通っている娘も、音楽が大好きな小学校5年生になりましたよー。