2 サラの鍵

 やっと観られた「サラの鍵」。パリのマレ地区。確か10年前ぐらいに初めてパリに行ったとき「おしゃれな新しいお店やカフェが並ぶマレ地区」ってガイドブックに書いてあった。広くはない石畳を歩いたときも、こんな歴史を背負っていた街だとは、想像もしなかった。。。
 どれだけ時間が経っても、時計の針が進んでも、あるとき留まってしまった痛みは時空を超える。少女時代のサラの強さは「鍵」が開いたと同時に、果てしない深い闇と引き換えられた。そして、その闇は大きくなってサラをのみこんでしまう。サラを追いかけることで、現代に生きるジェシカまで、危うく闇に引き込まれそうになる。。  
 でも、、、痛みとともに生きたサラもまったく希望がなかったわけではない。
 ラストシーン、良かった。ほんとに。
 私もジェシカも、そして「女」もまだまだ続く。。。

サラの鍵 (新潮クレスト・ブックス)

サラの鍵 (新潮クレスト・ブックス)

映画の原作本。